丸好革帯製造所とは

日本三大皮革生産地である墨田区の町工場から、
この度ファクトリーブランドとして「丸好革帯製造所」を立ち上げました。

弊社は昭和33年に革手袋製造所として創業、その後すぐ革ベルト製造を始め、
現在は親子3代に渡りペット装身具を製造しています。
皮革業界では素材や造りに精通した職人が年々減少していますが、弊社ではその職人が厳しくチェックした革を使い
裁断から仕上げまで工場内で一貫して丁寧に作っています。

OEM工場である弊社が循環型社会に少しでも貢献出来ることは無いかと考え、丸好革帯製造所では
「n.t.cow」「n.t.pig」という2つのシリーズを展開致します。

頭文字の「n.t(natural tanned)」とは自然由来の成分で鞣された、という意味です。
両シリーズともタンニン鞣しという植物からとれる成分で時間をかけて鞣された革を使用しており、
役目を終えたら金具と糸を外し自然に還すことができます。
また、化学薬品を使用しない方法で作る革なので、鞣す際の排水は地球環境に負荷をかけません。
最初は硬いですが堅牢度が高く、使いこみ手をかけるほど柔らかく馴染むこの革は、時間をかけてわんちゃんの首に
フィットするよう変化します。

製品に多少の傷が入っている場合がありますが、それは動物が生きていた証であり、唯一無二のものです。
頂いた命を無駄にしないためにも、それも含め天然のものとご理解ください。

丸好革帯製造所は「家族にも、地球にもやさしいものづくり」を目指しています。

牛ヌメと真鍮の魅力

n.t.cow

curved collar

「n.t.cow curved collar」は人間用のカーブベルトから着想を得た製品です。
わんちゃんの首は垂直な円柱ではなく、人の腰と同じように下に行くにつれ広がっています。
ベルト製造を生業としてきた経験と技術を落とし込み、
カーブをつけることで直線のものに比べ首にフィットしやすく、負荷の低減が期待できます。

素材はオイルをたっぷり染み込ませた牛ヌメの1枚革に真鍮製金具、ハンドステッチ風の糸を使用し、アンティーク調のデザインに仕上げました。
コバは完全に磨き上げるのではなく、あえて適度に抑えることで自然な変化を促すようになっています。
生活の中であなただけの首輪に育っていく様子を楽しんでください。

more(Storesへ)

leash

leashとは「ひもでつなぐ」、leadは「先導する」という意味を持ちます。
訓練などと関連付けられて使用されるleadよりも、事故等から守る拘束具としての意味を込めleashの名前を付けました。
素材や仕上げはcurved collarと同様です。
持ち手に丸カンが入っているので、係留も可能です。

墨田区だからこその豚ヌメ

n.t.pig

one touch collar

弊社がある東京都墨田区は実は国内1位の豚革の生産地で、国内流通の9割がここで生産されています。
地元で作られた豚革はきめ細やかな肌を楽しめるよう染色され、見た目と共にしなやかな強さを実現しました。
さらに、ワンタッチバックルを採用し着脱も簡単、角が立たない特殊な製法により首に当たる部分への負荷を低減します。
ハンドステッチ風の太めの糸と、内側には金の箔押しでブランド名とロゴが入っており、シンプルな中に存在感を放ちます。

素材について

歴史と未来を身に着ける

食肉の副産物としての革

革とは、最も古いサステナブルな素材の一つです。
牛、豚、羊、馬・・・有史以前より私たち人類が生活を共にしてきた動物たちの命を頂くとき、お肉やミルク以外の不可食部分はどうなるのでしょうか。
近年はSDGsが特に叫ばれていますが、革という素材は遥か昔から丈夫な素材として新たな価値を付与しうるアップサイクルの先駆けのような素材であり続けました。

皮革業界では、昔から今現在も「革は食肉の副産物である」と呼び掛け続けおり、革製品の為だけに命を頂くということはありません。
あなたが持続可能な社会を考えるとき、お肉を食べたもう一歩先へ踏み出してみませんか。
生々しく聞こえるかもしれませんが、それが生活の中に当たり前のように存在している命を頂くという行為であり、最後まで無駄なく使いきることこそ、最上級の敬意と感謝であると私たちは考えます。

100年の記憶を刻む金具

n.t.cowシリーズに使われている金具は真鍮生地です。
真鍮とはいわゆる慣用名で、JIS規格の名称では黄銅といいます。
その歴史は古く、一説によると紀元前4000年ごろから使用されていたようです。

耐腐食性、展延性、熱間鍛造性に優れる等様々な特徴がありますが、生地の真鍮は見た目の美しさが1番に挙げられるでしょう。
経年変化で徐々に黒く曇る過程(酸化被膜)を楽しみ、磨き上げれば光沢を取り戻す、あなたの好みに合わせて調整できます。

また、真鍮はたとえ100年後でも綺麗にして溶かせばまた使用することが出来る循環型素材です。
首輪やリードの革が役目を終え自然に還っても、金具が半永久的にあなたやあなたの家族と共に記憶を刻み、またいつか新しく生まれ変わることを願っています。


(Storesへ)

PAGE TOP