FAQ

革の種類について②~様々な動物たち~

革と一口に言っても動物や鞣し方によって無数の種類があり、使用目的や適合性によってその中から選別する必要があります。
「革の種類について②」の今回は皮革として扱われる動物の種類を簡単にご紹介していきます。

 

まず革と聞いて思いつくのは牛革ではないでしょうか。
丈夫で使いやすく現在最も流通数が多いもので、カバン、靴、ベルトなどオールマイティーに使えるものになります。
成長度合いや雄雌によって名前が異なり、それに伴って肌の感じや価格も変わっていきます。
また、和牛のように油の多い牛や少ない牛での仕上がりも結構違うので、こだわってみてもいいかもしれません。
原皮はほとんどが海外産で、国内で鞣したものも人気ですがイタリアなど革の歴史が古い国で鞣したものも品質が高く日本国内で多く流通しています。

 

成長過程における呼び方

 

生後6か月前後→カーフスキン
牛革の中で1番若い仔牛の革で、きめ細かく手触りが良いです。
財布等の小物におすすめ。

生後6か月~2年前後→キップスキン
カーフに次いで手触りが良く、吟面(革の表)も綺麗でカーフより堅牢度が高い革です。
海外ではカーフに分類されることもあるので注意。
小物、カバンにおすすめ。

生後2年以上の牝牛→カウハイド
出産経験のある雌の成牛の革で、牡牛に比べ柔らかい傾向にあり丈夫さも備えています。
ブク(繊維が緩く使えないお腹の部分)が多い場合もあります。

生後2年以上の牡牛→ステアハイド
 生後3~6か月以内に去勢された雄の成牛の革で、
厚さや堅牢性のバランスが良く、畜産の関係もあり世界的に最も流通しています。

生後3年以上の牡牛→ブルハイド
上記とは違い去勢されていない雄の成牛の革で、種牛が主に使われています。
キズは多いですが厚みがあり堅牢度が高いので、工業用品や靴に使われることが多いです。

豚革は薄くて柔らかく丈夫なので加工がしやすいのが特徴です。また、毛穴の跡が模様のように現れるのも豚革の楽しみ方の一つにもなります。
また、豚の毛穴は皮膚層を貫通しているため、通気性に優れていることから裏革に使われることが多く、小物や衣類にも向いているといえます。
関東近郊に養豚場が多く、荒川と隅田川という一級河川に挟まれ水源が豊富な東京墨田区の東墨田中心にて明治末期から生産が始まったとされています。
第二次世界大戦現在では牛革の代用品として墨田区で盛んに生産されており、現在も国内の90%以上を生産しているそうです。
ですが、現代にかけての需要の変化や減少から10分の1程度まで落ちており、それに合わせてタンナー(皮をなめす工場)もかなりの数が廃業してしまい、地場産業の危機にあります。
また、日本は豚肉の消費量が多いため比較的安く手に入りますが、海外では皮を食べる習慣もあることから
有名ブランドも使用するような高級素材として珍重されているようです。

 

牛よりも脂肪分が少なく丈夫で、薄く柔らかいことから小物や衣類、家具に向いています。
一方で、水に弱いという点も挙げられます。
大きく分けてコードバン(お尻の部分)とそれ以外のホースハイドに分けられます。
コードバンは主にヨーロッパの農耕馬のお尻の部分の革は量が少なく作り方も手間がかかり、最高級の革の1つです。
「革のダイヤモンド」ともよばれ、使い込むほどにツヤが増していく性質を持ちます。
ホースハイドは柔らかい手触りと面の広さから衣類や家具に使用される素材です。牛革より繊維の密度や強度が低く傷も多めですが、なめらかさと独特の性質から経年変化を楽しめます。

羊(シープ)

他の革に比べて強度や摩耗耐性が低いですが、その分手の吸いつきが良く手袋や衣類、家具に向いています。
理由としては、身を守るための肌ではなく毛を支えるための肌だからとされています。
また、生後1年以内の羊はラムと呼ばれ、シープよりもきめ細かく柔らかいのが特徴です。
一般的にシープよりも効果で取引されます。

鹿

日本での歴史は古く、弥生時代には鹿革を武具に転用していたとされています。
そこから江戸時代までに、甲冑、足袋、巾着など様々なものに利用され、現在では印伝などが有名です。
きめ細かくしっとりとした肌触りと軽さで、小物や衣類に向いています。
鹿やイノシシなど害獣と呼ばれる動物は年間約100万頭近く駆除されていますが、そのうち10%も利活用されておらず、税金で処分されています。
そんな獣革を利活用しているのが「マタギプロジェクト(外部リンク)」です。

 

爬虫類(ワニ、ヘビ、トカゲ)

哺乳類にはない独特の斑紋が美しく特徴的です。
特にワニは絶滅危惧種の上位リストに指定している国が多いため原産国や流通量が限られており、ワニ革は革1枚1枚にタグが付いており全てトラッキングできるようになっているくらい厳重に管理されています。
また、ワニ革の特徴としてツヤが挙げられますが、専用の磨き機でヒスイを使って磨いています。
爬虫類の革でものを作る際に重要になってくるのが「柄合わせ」です。
1枚で版をとれない場合に革をはぐ作業が必要なのですが、同じ大きさの斑紋同士を隣り合わせにしなければ出来上がった際に不自然になってしまいます。
また、溝があるのでそもそもはぐ作業の難易度が高いので注意が必要です。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。
今回は主要な動物の革をご紹介しました。

肌のシボや感触、堅牢度などの特徴のどれをとっても違いを十分に楽しめます。
レザークラフトをする際にはぜひ実際に違いを触り比べて、欲しい素材を探してみましょう!

この他にも、アザラシ、オーストリッチ(ダチョウ)、エイ、サメ、ゾウから鮭やイトウ、鰻などの流通食用魚や鶏の足まで幅広く皮革として利用されています。
こちらはまた番外編としてご紹介できたらと思います。

 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP