前回革の種類について②~様々な動物たち~で少し触れましたが、今回はエキゾチックレザーと呼ばれる動物たちの革についてご紹介していこうと思います。
1.エキゾチックレザーとは
ワニ、トカゲ、ヘビなどに代表される、爬虫類動物+希少性の高い動物の革を指します。
基本的には牛、豚、羊など一般的に流通しているもの以外と思って頂いて大丈夫です。
特徴的な模様を備えているものもあり、ワシントン条約によって個体数を守られている動物も含まれます。
それでは、その動物たちを見ていきましょう。
2.ワニの種類
爬虫類比較に代表的な革で、現在世界中には3科9属23種のワニが生息していると言われています。
クロコダイル科、アリゲーター科、、ガビアル科から成り立ちますが、ガビアルをクロコダイルに含める学者も多く存在するようです。
その中から、主にワニ革と呼ばれるクロコダイル、アリゲーター、カイマンの3種類を紹介します。
①クロコダイル(Crocodile)
- 生息地: 世界中の熱帯および亜熱帯地域に生息しています。アフリカ、アジア、オーストラリア、南アメリカ、中央アメリカの淡水および塩水域で見られる。
- 外見:
- 口: V字型で細長い。
- 歯: 下顎の歯が上顎を閉じたときに見える。
- 体色: 明るい茶色から緑がかった色合いで、体色は環境に依存する。
- サイズ: 一般的にアリゲーターよりも大きく、種類によっては6メートル以上に達するものもいる。
- 性格: 比較的攻撃的で、特に塩水域に生息する種(例: イリエワニ)は人間に対しても危険とされる。
種類
- ナイルクロコダイル
- 生息地: 主にアフリカ大陸。
- 特徴: 腹部の鱗が大きくて四角形で、模様が均一。高級バッグや財布に使用されることが多い。
- 質感: 非常に柔らかく、しなやか。
- ニューギニアクロコダイル
- 生息地: ニューギニア島。
- 特徴: 鱗が小さく、模様が緻密。高級靴やアクセサリーに使用される。
- スモールクロコダイル
- 生息地: インド洋および太平洋地域。
- 特徴: 鱗が大きく、模様が特徴的。多くの高級品に使用される。
②アリゲーター(Alligator)
- 生息地: 主にアメリカ南東部と中国に生息しています。アメリカアリゲーターはフロリダからテキサスまでの地域で見られる。
- 外見:
- 口: U字型の広い口。
- 歯: 上顎を閉じたときに下顎の歯が見えない。
- 体色: 暗い灰色から黒色に近い色。
- サイズ: クロコダイルに比べてやや小さいが、大きなものは4メートル以上に達する。
- 性格: 一般的にクロコダイルよりも温和で、人間に対する攻撃性は低いとされている。
種類
- アメリカアリゲーター
- 生息地: アメリカ南東部。
- 特徴: 鱗が比較的均一で、模様が美しい。高級バッグ、財布、ベルトに多用される。
- 質感: クロコダイルに比べて柔らかく、光沢があり、しなやか。
③カイマン(Caiman)
- 生息地: 主に中央および南アメリカの淡水域に生息しています。特にアマゾン川流域でよく見られる。
- 外見:
- 口: アリゲーターに似た広いU字型の口吻ですが、種によっては違いがある。
- 歯: アリゲーター同様、上顎を閉じたときに下顎の歯が見えないことが多い。
- 体色: 黒っぽい色から緑がかった色まで様々。
- サイズ: アリゲーターよりも小型で、最大でも約3メートル程度。
- 性格: 比較的おとなしく、人間に対する攻撃性は低いとされているが、種によっては攻撃的なものもいる。
種類
- カイマンクロコダイル(Caiman Crocodile):
- 生息地: 中央および南アメリカ。
- 特徴: 鱗が硬く、模様が独特で、不均一なことが多い。比較的安価で、ベルトや小物に使用される。
- 質感: 他のワニ革に比べて硬く、厚みがあり、耐久性が高いが、柔軟性に欠ける。
いかがでしたでしょうか。
一口にワニといってもたくさんの種類がいるんですね。
次回はヘビ革について書ければと思います!」
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